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「LABO鷄そば(醤油)¥1200」@麺LABOひろの写真平日 晴天 13:50 待ちなし 先客8名 後客2名

随分とケミカルな粗食をしてしまったので味蕾の調整を兼ねてこちらへと訪れる。こちらの素晴らしい点のひとつに塩分バランスが優れている事が挙げられる。完璧な塩分濃度を極めている証しが大小様々な30本ほどのレードルにも現れている。数cc単位で計量できる様に並んだレードルはいずれも鏡のように光り輝き手入れの良さも出ている。このレードルで各スープのカエシなどの微調整を行われているのでこちらのスープの塩梅はどれも奇跡的にジャストだ。毎回そうなのだが本日もその塩分濃度を基準として味覚調整するためにうかがった。

遠くから見ても分かる巨大な看板と風にたなびくのぼりが目印だ。この時間なら行列はまずないはずなので慌てることなく向かう。。予想通り行列は無いが店内は大盛況だ。駅からも遠くオフィスなども少ない立地なので客層は地元の方が多いようだ。年齢層も高めで同年代のおじさんも多い。MSG全盛の時代に育った私たちが天然由来の味を求めて来ることを嬉しく思い後世にも残さねばと使命を感じる。

店内に入り券売機の前に。ある程度は下調べをしておかないと選択に迷ってしまいそうな品数だが初心に帰るべく醤油を選び味玉トッピングのみにしようと思ったがトータル1100円になる。お得感のありそうな全部のせ仕様が1200円なので両者を比較した結果こちらを選んだ。

カウンターに腰を下ろし口内リセットのため水を飲みその時を待つ。次のロットに間に合わなかったようで10分以上待つことになったが作業工程を眺めるのも楽しい。こちらの麺は細麺なので茹で時間が短いため麺を湯がく前に各具材をすぐに盛り付けられるようにセットしてある。鴨の脂を焦がす香りがしてきたが腹ペコの身体にはかなり堪える。やがて麺が茹で上がり我が杯が完成する。

受け皿の上に高台のない切立丼がこちらのスタイル。洗練された容姿は流行りに乗った姿にも見えるがもはや風格すら感じる。なんと言っても三つ葉に刻み柚子と実山椒の盛り付けの美しさがこちらの特徴だ。

その香り豊かな具材の影響を受けない所を狙って煉瓦色のスープをひとくち。きめ細やかな粒子の香味油と共に入ってきた旨味は鷄由来の澄んだ甘さと深い旨みを持つ魚介系の出汁が調和した得も言われぬスープ。それを醤油ダレが輪郭を形成するが何も出過ぎてこないのがこのスープの素晴らしいところ。なのでインパクトとは無縁だが毎日でも飲みたくなるスープだ。

次は他店では見ることのない高級杉の天削箸で麺を掴む。こう言った所にももてなしの心が表れている。エコ箸や小判箸にはない心地よさがある。角の立ったストレート中細麺は清湯醤油系にありがちな喉越し優先の歯切れの悪さがない。ツルッ モチッ パツッの三拍子が揃った最高に好みの麺だ。細麺なので茹で時間のズレが致命傷になりがちだが未だかつてそんな経験はない。毎回、完璧な状態で提供される。淡麗ながら味わい深いスープと寄り添い胃袋に収まっていく。唇から舌の上へ、頬の内壁から喉元へと全ての味蕾を刺激し流れ込んでいく麺に至福の時を感じる。

奮発したので豪華な具材は横並びになった真空低温調理の焼豚が四種類。前回の反省を踏まえて味の濃い鴨肉は最後にすると決めていた。まずは鷄ムネ肉から。同じものが二枚と思ったが味の染みの違いかも知れないが全く違うテイストだった。先に食べたのは淡白な白身のを活かしたさっぱり型で若干の物足りなさがあった。次に食べたのは一枚目よりもやや肉厚で表面は炙られてあったが口にする前からスパイスが香った。味も香り同様に白胡椒のような爽やかな風味で味の染みも良く食欲が爆発する。炙っただけの違いではないと思うのだが真相はどうなのだろう。

次に豚肩ロースの焼豚をいただく。二枚もあるのでスープによる加熱や色んなアレンジも考えられるがひとまず全員レンゲの上に避難する。薔薇色が美しいこちらの低温焼豚は他店に多い半生肉ではなくしっかりと低温で調理されタンパク質が固まり始める絶妙の温度を保ちじっくりと時間もかけてあるので安心だ。下味もきちんと付けられていて低温調理焼豚のお手本のような存在。と大絶賛といきたかったのだが筋切りが出来てなく噛みきれない部分がありしっとりとした食感を妨げ残念。

見た目は豚肩ロースと同じように見える豚モモ焼豚が一枚入っていたが通常よりも脂身が多く感じた。なので赤身の旨味としっかりした肉質を楽しむよりは脂の旨味がを楽しむタイプの焼豚だった。好みなのは前者かな。

最後に野趣が溢れる鴨ロースの焼豚を。先ほどガスバーナーで炙られていたので脂身が香ばしく仕上がっている。本日は兼ねてから計画していた食べ方に挑戦する。鴨肉と刻み柚子を一緒に食べてみる。やはりうまい。間違えない肉料理と柑橘類の組み合わせだ。ジビエの野性味を柚子の香りが和らげる。さらに感動するのは裏面に隠し包丁が入れてある細かな仕事ぶり。

私の中では業界最高峰と思われる味玉は唇だけで割れるほど柔らかな白身の中に均一に飴状になった黄身が他には類をみない仕上がり。卵本来の旨味プラス絶妙な味付けながら全く白身が硬直せずグラデーションのない紅赤色の黄身にはとにかく驚かされる。クィーンオブ味玉は単品で200円の価値あり。

薬味の高級和食店で出てくるような丁寧で繊細な刻み白ねぎはしっかりと辛みは抜いてあり食感の妙を生む。香りづけの三つ葉も茎の部分は少ないので食感が邪魔にならないのも良い。

毎度おなじみとなったスープの最後に転がり込んでくる実山椒の爽快感がラーメンを食べた罪悪感を和らげてくれる。何度食べても優しく迎え入れてくれるラーメンだったが欲張って豪華なトッピングにしたせいで評価する基準が増えてしまい点数こそ低めになったが一点を除けば大変に美味しいラーメンでした。

次回は欲を捨て基本の醤油ラーメンに最高の味玉だけを追加したいと思う一杯でした。

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