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「半熟煮たまごラーメン 醤油 ¥800」@麺処 絢の写真平日 晴天 11:10 待ちなし 後待ち8名

何一つ計画を立てないままに目が覚めた。こんな時に役立つ〝初訪問 無化調 清湯醤油系〟の三大しばりを我に与えて店探しをする。私の中ではこの方法で検索すると闇雲に探すよりは格段と候補店が絞られ、結果としても大きな失敗もなく今や定石となった探し方なのだ。

そこで本日はこちらの店が浮上してきた。最寄駅からは遠いようで最終的にはバスを利用することになりそうだ。それならばと最短時間の私鉄を乗り継ぐルートを蹴って、最初からバスを利用するルートを選んだ。これならば所要時間は倍近くもかかるが乗り換えは一回で済む。渋谷駅から10時前の東急バス 渋24 成城学園前駅西口行に乗車し40分かけて終点まで向かう予定だ。

このバスを利用するのは路線内に大きな病院が複数あるせいか高齢者の方が多く、皆さんが席を譲り合う心温まるバスの車内の光景だ。しかしその分、お年寄りが席に座るのを待ってから発車するので少しずつ遅れが発生する。予定を10分以上遅れて乗換のために成城学園前で下車して次は小田急バス 成04 調布駅南口行に乗り最寄のバス停を目指した。

開店前の現着予定だったが間に合わず店先に着いた。しかしまだ暖簾も掛からず店内も薄暗く準備中のようだ。RDBでは11時30分オープンとあるが店のfacebookには確かに本日の開店時間は11時となっている。ややこしい営業時間の告知に戸惑ってしまった。

店内では開店準備も進んでいるようなので先頭で待っていると後列が増え始めた。定刻なのかは不明だが11時半に黄色い暖簾が掛かり無事にオープン。店内に入り卓上のメニューからお題を告げてカウンターに座り店内を見渡す。

テーブル席が豊富な店内を三人体制で回している。客層は圧倒的に地元の方が多くアットホームな雰囲気に包まれていて気が付けば満席になっていた。バラバラに着席した客を覚えていて。しっかりと来店順に注文を聞くあたりは恐れ入った。お三方の連携プレーに感心していると 1stロットで我が杯が到着した。受け皿に乗った白磁の高台丼の中の姿はド迫力の焼豚が目を惹くインパクトのある容姿を見せつける。

まずは黄唐茶色のスープをひとくち。少しぬるめが残念なスープは節系の旨味が先行してやってくる。血合いの酸味の少なさから鰹節よりは個体の小さなサバ節やアゴ節のような柔らかな出汁がリードしている。見た目の肉々しいインパクトとは逆に魚介主体の穏やかなスープだ。裏で支えている動物系の出汁も必要以上のコクや油分を出してこないので身体の中に点滴のように自然と収まって行く。もちろんカエシがまろやかな事も一つの要因だ。

麺は茹で時間60秒ジャストの手打ち中太平打ち麺で加水率は高そうだ。かんすいの力で透明度も高い麺は〝ハリのある艶やかで透き通った美白肌〟と基礎化粧品あたりのCMに起用されそうな美しさだ。さらには少しだけ縮れた麺肌が独特の口当たりを生んで平打ち縮れ麺と中太ストレート麺の良いとこ取りで食べ手の食感を飽きさせない。私にとって、この麺の唯一の欠点はかんすいの匂いにある。麺をすすると口当たりは楽しいのだが共に滑り込んでくるかんすい特有のジャンク感が不快に感じる。それ以外はもっちりとした弾力ある歯応えも喉を通過する心地良さも素晴らしいだけに残念。この弾力や喉ごしを形成するのもかんすいの力なので、あちらを立てればこちらが立たずで仕方ないのだろうか。

具材は真ん中に鎮座する大判な豚バラの巻き式煮豚型焼豚だが幅の大きさだけではなく厚みも10ミリ超えと大迫力。箸で持ち上げようとすると崩れてしまうくらいに脂身は柔らかく煮込まれているが赤身の旨さは留めている。味付けの濃さは全体的に平穏なスープの中ではキリッとした醤油感が強く出ているが高めギリギリの範囲内だ。しかし残念な要素がひとつあったのは冷蔵庫の冷たさが残っていた事だ。

追加した味玉はスープに寄り添うように繊細な味付けだが素材の持ち味と調理した旨味の両方が引き立つように計算されているのか程よい具合に仕上がっている。だがこの味玉も常温にすら戻っておらず冷たさが残っていた。最初に感じたスープのぬるさは冷たい具材を入れた事が原因かもと思った。

穂先メンマは入れ間違えたと思ってしまうほどに大量に添えてある。かなり細く裂かれているが10本は入っていたのではないだろうか。本来なら不要に思ってしまう量のメンマだが硬すぎず柔らかすぎずの食感も、濃すぎず薄すぎずの味付けも完敗で素晴らしく単体で食べたり麺と一緒に食べたりとバリエーションの違いも楽しめ大満足な穂先メンマだった。

薬味の青みは、ほうれん草推進委員会およびアンチカイワレ派としては残念だが、このラーメンになら小松菜の軽い食感と苦味があっても良いのではないかと勝手な想像をしてしまう。白ねぎは非常に細かく切られて存在感を消しているが青ネギではない事が正解に思えた。

最後まで不快な非天然由来の旨味や塩分のつよさは感じなかったので満足だっただけに具材の温度が残念で仕方ない。

当時は全く気にならなかったが子供の頃のラーメンには、かんすいの匂いが付き物だった気がする。あの独特の匂いでラーメンを実感していたようにも思うが、いつからか苦手な匂いになっていた。あの頃のように純粋で無心にラーメンを食べられなくなってしまった自分を悲しく思う一杯でした。

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