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「旨味だし淡麗中華そば 煮玉子入り醤油¥ 880」@麺屋 まほろ芭 (MAHOROBA)の写真平日 薄曇り 10:50 待ちなし 後待ち2名

先日開催した蒲田行進曲の際に気になったのだが行けなかったこちらへの初訪問を決めた。


行けなかったと言うよりは行かなかったのが正しいかも知れない。その理由はお店情報を確認した時にメニューに並んだ牡蠣の文字に怯んだのが原因だ。貝類は大好きなのだが出汁にすると塩分を強く感じてしまう味覚傾向があるので避けてしまいがちなのだ。しかし今回はメニューの中に淡麗系のラーメンを見落としていた事に気付き再び蒲田の地に降り立とうと決めたのだ。

JRで品川経由と東急線で多摩川経由の両ルートが浮かぶが、どちらも216円と費用対移動効果が素晴らしく悩ましいが空いていそう東急線を選び東横線に乗車した。思い通りに空席が目立つ電車を乗り継いで30分ほどで蒲田駅に着いた。

今週二度目の蒲田なので記憶に残っている駅前を進みアロマプラザなる立派なビルのエントランスを抜けさせてもらうと目的地のこちらの店先に通じた。開店10分前の現着で行列はなく先頭にて立て看板のウンチクを読みながらオープンを待つ。

そのウンチクの中の最下部に淡麗中華そばの説明があるがラーメンの中に関しては得意でない二つのワードを見つけてしまいテンションが少し下がったところで定刻になり入店。それでも店内の券売機では初志貫徹でお目当てのお題に煮玉子を追加して発券しカウンターに座る。テーブル席も設けてある店内を見渡すと打ちっ放し風の壁と木目の美しい白木風の無機質と有機質のコントラストが印象的なスタイリッシュな内装だ。しっかりと神棚も祀ってあり、スタイリッシュな空間にトラディショナルな雰囲気も残している。その12席ほどの店内をツーオペで仕切っているがテーブル席があるためホール要員も必要なのだろう。

奥まった厨房ながら不思議と臨場感があるので待ち時間も退屈にならないが、不思議な光景を見てしまった。麺上げ用のテボの中に大量の生卵を入れて麺茹で釜の中に投入したのだ。もちろん麺を茹でながらの同時進行でだ。味玉用のゆで卵を作っているのは推測できた。しかし自宅ではサルモネラ菌が死滅するのは分かっていても、ゆで卵を他の食材とボイルすることは絶対にあり得ない。これがラーメン業界の常識だとすれば我が家の常識とは随分とかけ離れているものに思えた。

そんな事を思いながら待っていると数分で我が杯が到着した。若干の不快感は残るが気を取り直してラーメンに向かい合う。揃いの受け皿に乗せられた白磁の切立丼の中の姿はスマートな表情でオシャレな器との相性も良く見える。

まずは透明感のある赤銅色のスープをひとくち。先立ってくるのは店頭のウンチクに書いてあった苦手ワードのひとつであるトリュフオイルの香りだ。過度に攻めてくるほどでは無いが、やはり全体を包み込んでしまう力は持っている。後ろにある鶏ベースの出汁や複雑な魚介出汁の香りはかき消されている。ラーメンにはトリュフは必要ないと常々思っていたのだが今回は少し印象が違った。スープの香りはトリュフ香に支配されているが、旨みの部分では鶏出汁と魚介出汁が二人三脚を組んでトリュフに負けじと奮闘している。非常に深みのある清湯スープに魅了され始めていた。

上向きかけた気持ちで麺をいただく。麺肌に丸みのある中細ストレート麺はグルテンを感じられるベストの茹で加減。しなやかさと歯応えの良さを同居させた好みの麺に更に気持ちが上向いた。グルテンが溶け出し始めた麺肌はスープを存分に持ち上げ口の中に飛び込んでくる。ひと口ごとに訪れる幸せは至福の時へと誘ってくれる。嗅覚の慣れというのは怖いものでトリュフの香りはおとなしく感じるようになっていた。

具材は豚肩ロースの低温焼豚がロゼ色を放ち存在感をアピールしている。しっとりと薄味に仕上げてありナッツのような燻製香が個性を表現していた。この焼豚を食べている時にアクシデントに見舞われた。焼豚の上に振られた粗挽きの黒胡椒に気付かず噛み潰してしまった瞬間から口内は一気に黒胡椒の強い香りの支配下になってしまった。そう言えば本郷にある系列店でも同じ思いをした事を思い出した。

追加した煮玉子は黒胡椒のせいではないと思うが醤油の色だけが着いたゆで卵に思えた。白身も黄身も味の浸みはなく旨みも欠いていて追加した甲斐がなく残念だった。

薬味は丁寧に刻まれた青ねぎと白ねぎが添えてあり青ねぎは香りを与え、白ねぎは食感を与えてくれていた。大判な海苔もさすがは江戸前と思わせる質の良さが出ているがトリュフの香りが勝ってしまい本領発揮とはいかなかった。

麺の旨さで勢いが付いて一気に食べ終えてしまった。スープに戻ったが店頭のウンチクに書いてあった、もう一つの苦手ワードのアサリ由来の貝出汁も塩分は抑えてコハク酸の旨味だけを抽出してあるので最後まで塩分過多にならずにスープも完飲出来た。

トリュフオイルや貝出汁を謳ったラーメンの中では満足度の高いものであった。しかしこのスープならばトリュフの香りを借りなくても十分に奥深いスープになるのではないだろうか。許されるならばトリュフと黒胡椒抜きでお願いしたみたいと思う一杯でした。

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