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「煮干そば(並盛 )¥800+味玉 ¥100」@煮干麺 月と鼈の写真平日 晴天 20:25 先客6名 後客4名

〝ウイークポイント強化ウィーク〟

として、今週は苦手改善週間の実行を決意した。

新年明けは、正月気分を言い訳にして好みのラーメンばかりを食べ漁ってしまった。主に清湯醤油系を食べてばかりの味覚や身体には異変が起き始めていた。それが苦手ジャンルのニボ耐性の著しい低下だ。怠けきった身体を改善するために、ニボ耐性の強化を目的としてRDBと向き合う。

本日は所用で訪れた夜の新橋駅界隈でニボっぽい店を検索してみる。出来るだけ夜ラーを控えているのだが、午後9時前はまだ夕方とワケの分からない屁理屈を唱えながらRDBを見ていると、こちらがヒットした。お店情報のメニュー欄を確認すると、つけ麺推しではあるが煮干し系ラーメンもオススメのようだ。現在地からも近く、営業時間も問題ないので初挑戦を決意した。

平日の夜の新橋界隈には縁がなく見るもの全てが新鮮だ。SL広場を抜けてネオン煌めく繁華街のキャッチのお兄さんの声に耳をふさぎながら路地を進むと、こちらの看板が見えた。店内に先客は居たが行列はなくすんなり入店。私自身が昼ラーを中心に活動しているので行列が当たり前のようになっているのも危うい傾向だ。

入店して券売機の前でメニューと対峙する。やはりデータ通りに〝つけそば〟が筆頭に挙がっている。次点は〝煮干そば〟かと思いきや、その上には〝濃厚煮干そば〟なるツワモノが存在していた。さすがに初心者の私は〝濃厚〟の二文字に恐れをなして基本の〝煮干そば〟に味玉を追加して発券した。

カウンターに腰を下ろし店内を物色すると、大きなスチコンが鎮座する、年季の入った店内をワンオペで仕切っている。客層は仕事上がりの若手のサラリーマンが多く、サイドメニューのご飯類と一緒につけそばをかき込んでいる。若者の胃袋の強さをうらやましく思っていると着席して10分程で我が杯が到着した。

その姿は白磁の鳴門丼の中で私の知る煮干し系とは異色の姿で警戒心をあおる。ただ単に固定概念ではあるが煮干しと言えば灰色のスープを思い浮かべてしまう。しかし目の前のラーメンは、やんちゃな褐色を誇示している。想定してなかった姿に一瞬たじろいだが、心を落ち着かせてラーメンに向き合う。

まずは煮干しの銀皮が薄っすらと浮かんだスープをひとくち。ドットの細やかな香味油の下には熱いスープが潜んでいる。目の前にあるだけでは強烈な煮干し香はなく、香りだけだと穏やかなスープに感じる。レンゲで口に含むと、初動こそ煮干しを感じるが苦味やエグ味ではなく旨味を主張している。それよりも強く印象付けるのはカエシの醤油感だった。見た目にも負けない醤油ダレの塩分がスープを牛耳っているようだ。鍛えに来たつもりのニボ耐性は、さほど強くなりそうにないスープだが塩耐性はかなり強くなりそうだ。ひとくちだけで喉が悲鳴をあげるほどに塩気の強いスープに怯んでしまった。

一旦、水で口内を洗い流してから麺に取り掛かる。麺上げまで100秒の中太麺は、よろける程度のウエーブが見られる。箸で掴むと、どっしりとした重みが伝わってくる程に多加水で高密度な麺だ。麺を束ねて一気にすすり込む食べ方は無理な麺質で、ゆっくりと口の中へと送り込む食べ方になってしまう。もし、わんぱくな食べ方がしたいなら周囲へのスープの飛び散りの覚悟が必要そうな麺だ。しかしその覚悟が持てない私は、そっと食べる方を選んだ。いざ口の中に入ってくると加水率の高そうな麺はスープを必要以上に近寄せず、麺自体の旨みが全面に押し出してくる。ややゴワつきがある麺を奥歯で噛みつぶすと小麦の甘みが炸裂する。この甘みとスープの強い塩気の対比がクセとなって箸が進んでいく。

具材は部位違いの焼豚が二枚。部位は豚肩ロースと豚バラで、どちらも基本的なローストタイプ。色付きはスープに負けない褐色だが味は、なかなかの旨さ。豚肩ロースは薄切りながら赤身の力強さが出ている。本来の肉質の旨味を引き出す程度の下味が濃くないのが好印象。豚バラ焼豚も私に切り分けられた部分が脂身が少なくトロッとしてなかったので助かった。とろけるような脂身主体の豚バラよりは赤身が詰まった豚バラが有り難い。どちらも豚肉本来の旨みに重きを置いてあり、強気なスープの中で安らげる存在となった。

追加した味玉だが日焼けサロンの常連客のような色黒の肌が、誰も寄せ付けないオーラを放っている。怖がりながらも噛んでみると中身は実は色白で強がった上辺だけの色黒だった。それ故に味付けは繊細で尖った要素など一切ないく、むしろ黄身の熟成した甘味が魅力的に思えた。先ほどの焼豚もそうだったがスープの中でオアシスのような居場所となってくれた。

太さがランダムなメンマは定番な味付けでオリジナリティは感じない。それはまるで業務用メンマのようにすら思えた。とくに難はないが、ここでしか味わえないメンマと言うわけではなかった。

薬味は粗い笹切りの白葱が盛られていた。最初は生の白葱特有の辛味を主張していたが、熱々のスープに抱かれて甘味を主張する白葱に変化していた。そうなった甘味のある白葱と焼豚の相性は言うまでもないだろう。主役ではなく名脇役としての存在感は見事だった。しかし青みと香りを担当するはずの三つ葉はスープの力強さに負けて力不足を露呈していた。

中盤からはスープの強い塩気に翻弄されながらも麺は完食できた。しかし今回は煮干しとの戦いではなく塩分過多との戦いとなってしまったのは残念だったが、自身のウィークポイントを再確認できたことは有難い一杯となった。

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