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「淡麗煮干ソバ(醤油)¥1000」@煮干乱舞 TOKYOの写真平日 晴天 13:30 先客なし 後客なし

〝花のお江戸で錦を飾ろうツアー〟

今週は東京進出組を中心に未訪問店を攻略しようと決めた。今のところ滋賀発「十二分屋」青森発「長尾 中華そば」と巡ってきたところだ。今回のツアーのキッカケになったのも埼玉の春日部を中心に活躍されているコチラの東京初出店のニュースが飛び込んできたのが大きい。このニュースは昨年に西台に進出された埼玉県を中心に躍進する名店や、梅ヶ丘に二号店を出店された人気店のニュースに並んで、私にとってはアクセス上で移動費削減となるビッグニュースのひとつである。

普段からこの界隈での所用が多いのだが、ラーメン店が少ないので嬉しい知らせだった。外苑前といえば、いちょう並木が思い浮かぶが本日は剪定された丸裸のいちょう並木だ。昼ピークを避けるために神宮外苑を散歩してみる。春が近づいているが、寒の戻りで肌寒い中でもセレブな愛犬家の散歩姿や、ランニングで体調管理をするナイスミドル達を眺めながら、ラーメンのために時間つぶしをする私との違いを噛みしめる。実に虚しい気持ちに襲われた。

寒さの中にも春の息吹を感じながら神宮外苑を一周するとランチピークを過ぎたので、青山通りを渡って店を目指した。青山小前の歩道橋を渡った通りの路地の突き当たりにコチラがあった。手前にはウェディングサロンや高級靴店が立ち並ぶ路地の奥にたなびく白のれんだけが目に入った。まさかと思うようなロケーションだが、店先まで行くと大きな看板と店外に置かれた冷凍ストッカーがラーメン店だと知らせてくれる。

外からでは店内様子が見えないが恐る恐るドアを開けてみる。店内に人影はないが奥からだろうか「いらっしゃいませ」の声が聞こえた。わずか5席のカウンターに座るとようやく奥からシックな制服姿の男性が現れた。券売機はなく卓上メニューから品定めをするが現在は醤油か塩の二択である。サイドメニューとしての丼や和え玉はあるようだが、選択肢は少ない。なので迷わずに醤油を選択しスタッフに告げた。デポジット式なので千円札一枚を差し出して店内を物色する。

いかにも夜はバー営業をしている内装で、会員制ラウンジを間借りしているみたいだ。夜はボックス席として使われていそうなテーブルは昼間は使用していないようだ。実質カウンターのみの店内を二人体制で回している。基本バーの造りなので調理場が奥まっていて何人いるかは定かではないが、女性スタッフが確認できたのでツーオペではなかろうか。そんなカウンターには一枚板が使われていて高級感がある。店内には煮干ラーメン店特有の煮干香が全くないのはバー営業に配慮しての事か、スープは本店で炊いているのではと推測する。

本日は昼ピークを外しての来店だが、ランチタイムでも忙しくなかったのではと感じた。それは卓上に置かれたウォーターピッチャーの水が氷が解けてぬるいままだったからだ。もし忙しく回転したならば当然お冷やは差し替えられるはずなので、開店時から同じ水が置かれているのだろう。場所は都内の一等地ではあるが、立地は分かりづらくラーメン需要も決して多い土地柄ではないと思われ苦戦されているようだ。

そんな要らぬ心配をしていると着席して直ぐに小鉢としての具材が三連皿に乗せられて先に提供された。内容はチャーシュー、紅白蒲鉾とフキ、メンマと海苔が三連に並んでいる。その後2分もせずに我が杯が到着した。その姿は白磁の切立丼の中で春日部で食べた朝ラーとは違う景色を見せている。

まずは煮干しの銀皮が海松色に輝くスープをひとくち。レンゲをスープに差し込んでも抵抗を感じずにスーッと入っていくのがスープの淡麗さを表している。レンゲですくったスープが口元に近づくと煮干しの香りは強さを増してくるが、口に含むと香りほどのインパクトはなく苦味もエグ味もニボ耐性の弱い私でも太刀打ちできる程度だ。本店から輸送されたスープならば
タイ干しやカマス干し、ヒイラギなどに背黒イワシが主体となって旨味を作っているはずだ。背後には砂糖や非天然由来の旨味も若干感じるが許容範囲内で難を逃れた。カエシの醤油ダレも煮干しの塩気と合わさって計算されているので塩分過多ではなく助かった。

麺は中細ストレート麺で麺上げまでは40秒くらいだろうか。短めの茹で時間からもハリを残したゴワついた感じが箸先からも伝わってくる。麺を口に運ぶと、低加水麺ならではの小麦の風味、特に甘みが口の中に広がった。スープを寄せ付けず絡みも良くない麺はスープとの一体感はないが、麺とスープのそれぞれの個性を初動では楽しめる。多分だが春日部と同じ特注麺を使用していると思うが明らかにコチラの麺を啜るたびにカンスイの匂いが付きまとっている。これも推測だが調理場の構造的な理由で茹で麺機が設置できずに小型の寸胴鍋か何かで麺を茹でているのではないだろうか。それによって茹で湯に溶けたカンスイ臭が麺に移ってしまったと思われる。そのカンスイ臭は煮干香よりも強く感じてしまい残念な香りになっている。

具材は別皿で供された低温調理の焼豚が三枚。部位は豚肩ロースと思われるが、小ぶりの上に極薄にスライスされた焼豚は食感も乏しく本店のものとは別物だった。見た目にもレアチャーシューでありながらロゼ色ではなく灰色に変化していた。

極太メンマは短めにカットしてあり硬めの食感だが飲み込まないような繊維が残る事はなかった。しかし提供温度の冷たさが気になった。

別皿でメンマの下に添えられていた海苔は、湿気っていたので口当たりも悪く香りも飛んでいた。

薬味はコチラは白ネギではなく、煮干し系では王道の玉ねぎアッシュが添えてある。スープの苦味を相殺するような刺激的な辛味が一辺倒なスープに適度なアクセントを付けてくれる。

中盤からも麺の芯の強さは変わらずハリとコシを感じながら食べ進めた。今回も早食いのせいもあるが、スープと馴染む前に麺を完食していた。

食べ終えて感じたのは満足感の低さだった。もともと春日部での価格設定も強気ではあるので高級煮干しをふんだんに使ったスープを決して高いとは思わないが、ひとつのラーメンのクオリティで言えば春日部とは別物に感じる。それは小鉢として添えられた蒲鉾などの高級感の無さも理由の一つだ。南青山という場所柄を意識しすぎた小鉢の演出が逆効果になっていると思う。それならば堂々と一枚でいいから厚切りチャーシューでアピールしてくれる方が潔く納得できる。

今回は間借り営業という事で東京進出の足がかりを模索しているのだと思うが、真っ向勝負を挑んで欲しいと願う一杯でした。

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コメント

こちらも無化調ですよ。

ラー太郎 | 2019年4月15日 11:18