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「醤油ワンタン麺 ¥1050+味玉(西京漬け) ¥150」@MENSHOの写真平日 晴天 11:00 待ちなし 後客2名

〝第25回 RDBの超高性能スーパーコンピューターが算出したオススメ店は本当に私に合うのか!〟

地方巡業や高級ラーメン巡りをしていた為に久しぶりの開催となるこのイベントは、RDB PC版のオススメに挙がる六店舗から、その店のイチオシでは無く自分の好きそうなメニューを食べて採点し超高性能スパコンとの勝敗を決めるものである。決してお店との勝負ではないのは理解していただきたい。

採点基準は90点以上付いたなら私のKO負け、80点以上ならば判定負け、70点台なら引き分けとし60点台なら判定勝ち、59点以下の点数ならば私のKO勝ちとする。

過去24戦の対戦相手は「風雲児 」「麵屋一燈 」「煮干しつけ麺宮元 」「竹末東京プレミアム 」「さんじ 」「麺処 晴」「燦燦斗」「神田 勝本」「中華そば屋 伊藤」「麺処 ほん田」「煮干中華ソバ イチカワ」「麺屋 和利道 warito」「らーめん 芝浜」「らーめん かねかつ」「狼煙〜NOROSHI〜」「ラーメン大至」「中華ソバ 伊吹」「麺処 朧月」「Bonito Noodle RAIK」「中華蕎麦 とみ田」「陽はまたのぼる」「神田とりそば なな蓮」「ソバダイニング クアトロ」「旬麺しろ八」と名だたる有名店や人気店が並ぶが、対戦成績は24戦12勝6敗5分7KO 1没収試合と現在は私の勝ちが大きくリードしている。

最近のスパコンのオススメ店に挙がってくるのは大阪や名古屋に遠征したせいもあって、都内の店が半分に減ってしまった。その半分になった店のうち二店舗は、つけ麺専門店と私の趣向に反したオススメ店となっている。そんな中で都内唯一のラーメンがあるオススメ店がコチラだったので、選択の余地もなく初対決を決めた。

11時開店の現着を目指して10時すぎに自宅を出た。山手線を池袋で乗り継いで護国寺駅までは20分ほどで着いた。改札を出て目白通りを江戸川橋方面に進むと3分ほどで黒い幟旗が春風に揺れる店先が見えてきた。随分と以前に来た事があると思ったら「ちゃぶ屋」がこの辺りにあったような気がした。開店時間ちょうどだったが、店頭には行列もなく一番手として入店すると券売機の前で品定めをする。夜のみの限定メニューや、つけ麺などのラインナップの中からワンタンの入った醤油系を選んだ。さらには好物の味玉を追加発券してカウンターに腰を下ろす。

そこから店内を見渡すと奥にはスープの仕込み場や、横には大きな製麺室もある。そこでは白衣に着帽姿の麺職人が常に麺を打ち続けている。店内の壁に書かれた各種アミノ酸の構造式などからも、まるで巨大な実験室を思わせる大人でもワクワクするような店づくりとなっている。客席の照明はオレンジのトーンに抑えられて落ち着いた雰囲気の店内を本日は六人もの大所帯で回している。やはりセントラルキッチンの役割を担っているのだろう。客席のコの字カウンターの中の盛り場が一段低くなっていて、調理工程が晒されているので見ているだけで緊張感がある。そんな丁寧な作業を眺めていると、着席して5分で我が杯が到着した。

その姿は白磁の反高台丼の中でオレンジの照明に照らされてキラキラと輝いている。やはり丁寧な盛り付けが第一印象を良くしている。追加トッピングも含めてボリューム感はあるが、繊細な美しさも十分に表している。

まずは少しだけ霞んだ紅鳶色のスープをひとくち。やや多めの香味油を避けるように、レードルほどの大きさのレンゲでスープをすくい上げて口に含むと、丸鶏主体の動物系出汁に鰹節の香る魚介系出汁のバランスがとれたスープだ。ラーメンの見た目や店内の雰囲気と違ってノスタルジックな正統派スープに意表を突かれた。そのスープを覆うような香味油には干し椎茸のような乾物系の香りがするがポルチーニ茸だろうか。本来はラーメンには必要としないのだが、穏やかな香りを与えているだけなので許容範囲内だ。カエシの塩分も輪郭はハッキリしているが、醤油ダレの角や刺激も弱いので出汁の旨味を感じやすい塩分濃度になっている。

お待ちかねの自家製麺は麺上げまでジャスト60秒の中細ストレート麺。持ち上げた箸先からは全粒粉のフスマの粒子が見られる。細いながらも密度の濃そうなハリのある麺質も伝わってくる。いざ口に運ぶと、麺肌に溶け出し始めたグルテンと香味油の潤滑油が重なって口当たりの良さを増幅させる。唇への感覚がほとんどないままに滑り込んできた麺を噛みつぶすと、小麦の甘みと香りが弾け飛ぶ。滑らかながらもコシの強さを持ち合わせた食感が素晴らしい。ありそうで無いオリジナリティに溢れた麺は、アンチ自家製麺の私でも有無を言わさず納得してしまう仕上がりだった。

ワンタンは自家製と思われる大判なワンタン皮に小指の先ほどの肉餡が包まれている。大きな肉餡のワンタンもよくあるが、このタイプの皮の喉ごしを楽しむワンタンが好みなのでうれしい。火傷を覚悟して一気に口の中に放り込むと、極薄のワンタン皮は口当たりを残す事なく胃袋へと滑り落ちていった。まさに雲呑とは雲を呑み込むという事を実感できるワンタンだ。

ここまでは完璧に近い内容だったが、ここから少し様子が変わってきた。

具材のチャーシュー類もオリジナリティを表現する鶏ムネ肉の昆布〆が小松菜を巻いて乗っていた。鶏ムネ肉には昆布と柑橘類の香りが穏やかに付いた上品な〆加減なのだが小松菜の香りに負けてしまって持ち味を発揮できていない。本来なら昆布〆特有の滑らかであるはずの食感も、小松菜の強い歯応えに消されてしまう。見た目を重視して青み野菜を巻くならば、せめて食感の強い茎の部分を外して柔らかな葉先部分だけを巻いたならば昆布〆された鶏ムネ肉の食感も活きるのではと思ってしまった。

豚肩ロースの低温調理も下処理のスジ切りが甘く、口の中にスジが残ってしまい食感の悪さを生んでいた。下味も上品な薄味だけに噛み切ろうと噛み続けているうちに味気無さが際立ってしまった。

穂先メンマも下処理が悪く繊維質ばかりが口の中に残る。海苔も質が高いとは思えない香りも乏しく口溶けも悪いのは保存状況による劣化だと思う。デザイン重視の青ネギの縦の繊維を意識した食感も滑らかな麺に合ってあるとは思えなかった。具材のどれもが食感が悪いので、麺との共演も果たせずに残念だった。

追加した味玉だけは存在感があった。メニューにも西京漬けと明記してあるので醤油ダレで漬けた味玉とは違っているが、西京味噌のふんわりとした甘みと黄身本来の甘みが相乗効果を生んで優しい味わいを醸し出している。提供温度の冷たさだけが気になるが追加して良かったと思える逸品だった。

最終的には具材なしのワンタン麺だったならば採点もかなり高かったと思える麺の出来栄えだっただけに、具材が残念で箸とレンゲを置いた。そんな残念な結果でも75点は付けざるを得ない内容ではあったので、今回のスパコンとの対決は引き分けとなった。これで通算対戦成績はは25戦12勝6敗6分7KO 1没収試合となった。

今回の対戦を経て次回にスパコンがオススメに挙げてくる店を楽しみにオシャレ店内を後にする一杯でした。

投稿 | コメント (1) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

スパコン対戦していたなんて!
著名店揃いなのに12勝6敗6分というのも、AIまだまだって気もしないでもないが、
大崎式や石神式スパコンとかわけの分からぬ回答も面白そう。
AIが大勝する日は人間要らなくなりそうで怖い。
具材の良し悪しは感覚でないとわからないが、小松菜や繊維の切り方まで指摘されるのなら、店側もたまったものではない。

昭和のBecky! | 2019年4月18日 11:04