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「醤油SOBA ¥690」@荒節中華にはらいの写真日曜日 曇天 12:10 先待ち3名 後待ち4名

〝ニューオープン狙いうち〟season2

新店めぐりを開催中の今週だが、草加市にオープンした店に上野に前泊してまで行ってみるもまさかの臨時休業。店頭の貼り紙によると電気系統のトラブルとあったが、開店早々の災難に見舞われて大変だろうと心配しながら新田駅へと引き返した。

代替え店を探してみるも近辺での新店情報はなく諦めようかと思っていたら、府中本町に今月オープンしたらしいコチラがヒットした。現在地の新田駅からは遠いと思われたが、南越谷駅から武蔵野線に乗り換えれば一時間ほどで着くことを知り初訪問を決意した。

日曜日という事で家族連れや、食い入るように競馬新聞を見てる同世代のおじさん達と一緒に揺られながら新店情報で予習をしておく。

新店と言えど注目度は低いようで、まだまだ情報が少ない中に〝無化調〟の文字を見つけた。IT(意識高い)系おじさんには有難い情報を得たところで品定めをしていると、かなりの移動距離だったと思うが無事に最寄りの府中本町駅に着いていた。私は初めて武蔵野線のポテンシャルの高さを思い知った。そこからはオークス開催で賑わう競馬場口改札を出ると東京競馬場とは逆方向の階段を降りていく。本町商店会を進んで行くと15名くらいの行列があったが違うラーメン店の並びだった。その先の信号を曲がると大きな看板を掲げたコチラがあった。この交差点付近ではラーメン戦争が勃発しているかの如く、いくつものラーメン店が乱立している。そんな激戦区に殴り込みをかけてきた新店への期待は高まるばかりだ。

店先に大きく新オープンと貼り出された横断幕の前には昼時なので行列が発生しており、その並びに続いて四番手で順番を待つ。その間に予習しておいたメニューと店頭のメニュー看板を照らし合わせて本日のお題を決めた。初期値でも具材はフルラインナップのようなので、お試しという事で基本のメニューだけにした。

10分ほど並んでいると入店となり券売機で決めておいたお題を発券してカウンターに腰を下ろす。そこから店内を物色すると、黒を基調とした内装にシルバーのメタリックなカウンターが印象的だ。客席も狭いが奥の厨房もかなり手狭に見える。目の前の壁には屋号の〝にはらい〟の意味である漢数字の〝八〟の文字が大きく書かれてある。さらに〝八〟が意味する本当の理由は券売機の右下にある無料ボタンを押せば詳細の内容が発券される仕組みとなっているが、皆さんのお楽しみに取っておきたい。ヒントは自家製麺に関係するとだけ伝えておこう。そんなユーモアの溢れる店内を本日はツーオペで回していると思ったらシフトチェンジのタイミングだったようで、すぐに一人のスタッフが退店した。その時のスタッフのユニフォームのTシャツを見て初めて知ったのだが、同じ府中に拠点を構える〝麺創研かなで〟グループの新ブランド店だったようだ。

下調べ不足を感じながら待っていると、着席して10分ほどで我が杯が到着した。その姿は赤い釉薬の塗られた鳴門丼の中で、690円とは思えないフルボリュームな景色を見せる。しかし価格設定は評価の対象にしないポリシーなので、心を無にしてレンゲを手に取った。

まずは濃厚そうな唐茶色のスープをひとくち。卓上のウンチク通りにサンマ節粉が浮かんだ液面にレンゲを沈めると、思いのほかサラリとしている。たしかに淡麗ではないが濃厚と言うには違和感のある中濃タイプのスープだ。あまり得意ではない魚粉系スープを口に含むよりも前に、レンゲからは魚介の香りが押し寄せてくる。恐る恐る口にすると熱々のスープの中には懸念された魚粉のザラつきが舌を覆い尽くした。この時点で節粉への苦手意識を再確認した。そんなスープの土台となっているは、しっかりと乳化された丸鶏主体の鶏白湯スープだ。雪平鍋で温め直される前のゼラチン化している様子を見ると、かなりの動物性コラーゲンを含んでいると思われる。そんな液体としての濃度は低いが、旨みとしては高濃度なスープに合わせるカエシも強めに利かせてある。スープだけでは塩辛くも感じるが、麺との相性を考えての設定かと思い麺に取り掛かる。

さすがは自社製麺所があるだけにオリジナリティ溢れる太麺は超個性的だ。麺上げまでジャスト300秒もかかった麺を持ち上げると、箸先からはズッシリとした重みが伝わってくる。切刃の角が分からないくらいに、はち切れんばかりのグルテンを麺肌から感じられる。そんな麺をスープの飛び散りを注意しながら口に運ぶと、ゆるやかなウェーブが唇をくすぐりながら滑り込んできた。剛麺そうに見えたがゴワゴワするような事はなく、しっかりと茹で上げられている。太麺ながらも滑らかさもあり、口当たりは心地よい。もちろん歯応えは抜群で、モッチリと奥歯を跳ね返すような弾力が持ち味だ。しかも歯切れも非常に良く、噛み切る楽しみがあり食べ飽きしないような麺質に仕立ててある。

具材は初期値でも二種類の低温焼豚が入っている。鶏ムネ肉のチャーシューは低温調理ではあるがレアチャーシューといった仕上がりでない。ウンチクでは隠し味に柚子と柚子胡椒が使われているとあったが、私の味覚では完全に隠れてしまっていて感じる事は出来なかった。しかし切り分けられた部位が端の部分だったので、しっかりとした肉厚の歯応えを楽しめた。一方の豚肩ロースの低温調理は電動スライサーで極薄にスライスされていて、赤身の旨みや食感を感じられず残念だった。ウンチクではスチコンで仕込まれているとなっていたが、狭い厨房内には設備が見られなかったのでセントラルキッチンで大量生産されたものだろう。

味玉も基本で半個は入っているのもうれしい。切り立てにこだわって盛り付けの直前に味玉を半カットされているのは有難いが、明らかに半分以下の小ささにカットされた方が入っていたのは残念だった。写真の切り口を見返しても黄身が極端に少ないので、味玉の醍醐味である黄身の熟成感を味わう事が出来なかった。ふと隣り客の味玉を見ると、やはり大きく厚みのある方が入っていたので切りブレにあたってしまったようだ。

メンマは極太タイプの乾燥メンマで仕込まれているが、手仕込みだけに仕上がりにバラつきが出ていた。それは硬すぎる食感となって表れていて、噛み切れないほどのメンマが一本だけ入っていた。うす味仕立てなので噛めば噛むほど味気なさが強くなってくる。最後には繊維質が口の中に残ってしまったので飲み込めずに紙ナプキンに出してしまった。

薬味の紫玉ねぎは丁寧に手切りされていて舌触りも良く甘みも感じられたが、青み役の水菜には必要性を感じなかった。単に切られただけの水菜からは手抜き感しか伝わってこない。また彩り要因と思われるナルトだが、せっかく無化調を謳っているのに何が入っているかも分からないような既製品を添えるのが不思議でならない。なので今回もナルトは口にしなかった。

最終的には麺は美味しく食べきったが、スープの節粉を強く感じるようになってきたところでレンゲを置いた。

店を出ると昼ピークの行列は更に長く続いていて、周囲のライバル店や向かいの蕎麦屋にも大勢の人が並んでいるのを見ながら駅の方へと向かった。当初の目的だった店が臨時休業のおかげで偶然めぐり逢えたラーメンに何かの縁を感じたので、このあと発走する優駿牝馬オークスの単勝馬券の〝八〟を買ってみようと東京競馬場へと向かう事になる一杯でした。

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