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「味玉ワンタン麺 ¥1150」@田無大勝軒の写真平日 大雨 11:00 先客3名 後客9名

〝ニューオープン狙いうち〟season2

昨夜からの大雨情報の中、強行スケジュールを遂行する。今週は再び新店めぐりを開催しているのだが、実は本日の目的である二店舗はどちらも日曜日に訪ねてみたものの電気系統のトラブルやスープ切れによる早じまいで断念した両店なのだ。

その内のこちらへは日曜日の二食目を食べ終えた八王子の北野駅から高尾経由で来たにもかかわらず、閉店時間の一時間前でのスープ切れによる撃沈をくらったのだ。そこで本日は先日の二の舞を踏まないように11時開店前の現着を目指して早めに自宅を出た。本来ならば高田馬場経由で西武線利用が一般的だが、吉祥寺からのバスルートがあると知り京王井の頭線にて吉祥寺へと向かった。そこからは西武バス 吉64系統 花小金井駅行きで20分ほど揺られると最寄りの田無駅に着いた。

悪天候の影響で大幅に交通ダイヤが乱れていたので、予定よりも20分近く遅れての開店直前の現着となった。定刻ちょうどに真新しい暖簾が掛けられるタイミングで店先に着くと、どこかで雨宿りをしていただろう先客たちが一気に店先に集まってきた。何とか四番手で店内に入り券売機の前で、基本が2玉である事を知った。券売機の下の方も見てみたが1玉や小盛りというのは無いようだ。そんなメニューの中にワンタンが入ると麺が1.5玉になるようなので、本日のお題をワンタン麺に決めた。食べ切れるか散々悩んで味玉入りを発券した。

順不同で座ったカウンター越しに見渡した店内の様子を見て驚いた。勝手なイメージで「大勝軒」と言えば旧東池袋本店の古めかしい雰囲気とばかり思っていたが、新店舗ならではの清潔感のある白を基調とした内装が以外に映った。実際に大勝軒と名のつくラーメン店に行ったのは東池袋と中野だけなので、情報量がとにかく少ないのが理由ではある。そんな新しい店内を本日は三人体制で回している。スタッフの若者男子はロットの仕組みを一から教わっていたので新人さんだろうか。ご主人が調理のほとんどを担い、女性スタッフが食券回収やお冷を配ったりと分業制フォーメーションをとっている。

本日は関東を襲った大雨のせいで開店後すぐには満席とはならなかったが、おじさんばかりで8割程度は席も埋め尽くされている。店の外からは立て看板が風にあおられて、打ち上げ花火のような音を立てている。そんな中、着席して12分の第2ロットにて我が杯が到着した。

その姿は驚くほどに口縁の大きな玉淵丼にて提供された。まるで「つるとんたん」のショーウィンドウのサンプルくらいの大きな器だ。もしくは洗面器サイズとでも言うべき大きさで、子供の頃に銭湯の女湯でよく見かけた光景が思い浮かんだ。今の若い人たちは分からないかも知らないが、昔はシャンプーの後にリンスをする時に、髪の長い女性は洗面器の中にリンスを溶かしてから髪の毛を直接洗面器に浸していたのを思い出した。大事な事は忘れる年齢になってきたのに、どうでもいい事は思い出すものである。そんな洗面器クラスの大きな雄姿には腰が引けてしまったが、出来るだけ食べ切らなければと思いながらレンゲを手にした。

まずは焦香色のスープをひとくち。液面に張ったラード油膜の中には不得手な節粉が、わずかに見え隠れしている。苦手な節粉のザラつきを心配しながらレンゲを大量のスープを落とし込んでみると、鰹節の香りが先頭を切って上がってきた。ハッキリとした魚介の香りに先導されながらスープを口に含んでみると、懸念された節粉のザラつきはなくホッとひと安心。しかしそれも一瞬の束の間で、私にとっては有難くない不自然な要素を感じとった。動物界スープに魚介出汁を利かせたシンプルな構成ではあるが、旨味の底上げが尋常ではなかった。スープ自体はサラリとしてサッパリとした口当たりだが、旨味のかたまりを飲んでいるかのようだ。コクや深みはは無いが味の濃いスープは好みと違っていて残念だった。

スープを諦めて麺へと気持ちを切り替えるとする。麺上げまでジャスト180秒の細麺を箸で持ち上げてみると、緩やかにちぢれた麺質と透明感ある麺肌が特徴的に見える。スープの量も多いが麺量もかなり多いので、スープの中で絡まっているような麺線が気になる。その麺の状態を顕著に表していたのが、先客方の全員がスープの中で麺を泳がせるような動作をしていた事だ。私もそうしたが、そうしなければ麺同士が絡み合っているので、麺が束になって持ち上がってしまうのだ。柔らかめの茹で加減や湯切りなどの色んな要素が原因だと思うが、食べ心地としては決して良いものではなかった。

初見の見た目では想像もつかない量のワンタンがスープの中に沈んでいた。表層では 5,6個に見えたが実際には数えてないが15個は入っていたと思われる。そんなワンタンをひとつ箸で掴んでみると、とても肉餡の小さな中式ワンタンが顔を出した。その肉餡は小豆ほどの大きさで、透き通るような繊細なシルクのようなワンタン皮で包まれている。肉餡の大きな日式ワンタンよりも喉越しの良い中式タイプが好みなので、思わぬうれしい出会いだった。あまりにも小さな肉餡の正体が判別できなかったが、王道だとすれば豚ひき肉であろう。独特な中華香辛料の香りもないので、軽快に食べ進めたが数量の多さには少々参ってしまったのが本音だ。

具材のチャーシューは豚肩ロースが使われていて、赤身の肉々しい食感を楽しむタイプのようだ。粗々しくも歯応えとしての印象も残るが、抜け出した旨みやパサつきすら感じてしまった方が強烈にイメージに残った。それは切り立てでない事も大きく影響していたかもしれない。

追加した味玉に沈着した色素を見て好みの完全熟成味玉を想像したが、熟成度はあったが塩分の浸透度合いもかなりだった。熟成した黄身は旨みを通り越して塩辛くなっていて残念。また提供温度の冷たさも偏った私の好みからは外れていた。

板メンマは個性的な香りを発していて好き嫌いが分かれる味付けだ。私はクセのある発酵臭は嫌いではないので香りとしてのアクセントも楽しめた。しかし旨味の部分には不必要な要素も感じてしまう。

薬味は白ネギが細かく刻まれて添えてある。少し熱の入った白ネギの食感は良いのだが、全体のスープや麺量からすれば少なすぎて物足りなく思った。

序盤から旨味の強さに手こずってしまい、作り手には申し訳なく思いながらも半分近くを残してしまった。またこれで30年ほど前の大勝軒への苦手イメージが再構築されてしまったようだ。そんな軟弱な私には合わなかったラーメンだが、周囲を見ると私よりも先輩のご婦人方も2玉を平らげようとしている。そんなたくましい食べっぷりを見た時に、胃袋の筋トレが必要だなと感じてしまった一杯でした。

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