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「味玉ワンタン麺 ¥950」@麺屋かなでの写真日曜日 小雨 17:45 先客2名 後客なし

〝ニューオープン パトロール〟

昨日あいにくの雨の中を初訪問した際に突然の昼営業中止の貼り紙を見て愕然としたコチラへのリベンジの為に、二日ぶりに立川駅まで戻ってきた。

本日は赤坂の劇場にて知人の舞台を観劇したあと普段は出来るだけ夜ラーを避けているのだがコチラの新店が当分の間は夜営業だけとの事なので、やむを得ず夜の部を目指してやって来たのだ。前回と同じく小雨がそぼ降る中で、まだ道順の記憶も新しいので道に迷う事もなく変則的な五叉路の交差点の脇に佇む店先が見えてきた。

前回と明らかに違うのは三角地帯の建物の側面にある看板が明るく照らされているのと、ガラスの扉が全開になっていて暖簾も掛けられている点だ。遠くからでも営業している事が分かり、ひとまずはリベンジの態勢は整った。

店内に入ると左手の券売機の中から品定めをするが、せっかくなので味玉とワンタンが入った贅沢メニューを発券してカウンターに腰を下ろした。店内を見渡すと飲食店の居抜き物件なのだろうか、現時点では使用されてないが二階への階段があり厨房内には配膳用エレベーターの名残りもあるので中華料理店の跡地にも思える。そんな調理場内のガス台では、沸騰させないように一定の温度を保ちながら寸胴鍋でスープが炊かれている。店の看板には鶏のスープと書かれていたので鶏出汁と思われるが、寸胴鍋の小ささが不思議に思った。本日はお二人で切り盛りしているが調理工程の全てを店主さんが担っていて、女性スタッフはカウンターを丁寧に拭いたりと片付けを中心に行っていた。カウンターの壁が高いので調理の手元は見えないが、期待に胸を膨らませて待っていると着席して5分で我が杯が到着した。

その姿は白磁の高台丼の中で、素朴な店の雰囲気とは違ったトレンドのド真ん中の姿を見せていた。それは悪く言えば〝またおま系〟にも見える景色ではあるが、どことなく野暮ったさがあり親しみやすくも感じられた。見た目からは、ある程度の味を想像が付きながらレンゲを手にした。

まずはスープをひとくち。液面には大量の鶏油が覆っていて、その下に閉じ込められたスープは清湯と呼ぶには少し曇りがかっている。そんな油膜を破るようにレンゲを沈めてみると、目に見えるほどの白い熱々の湯気が立ち昇ってきた。その中には丸鶏由来の香りがふくまれていて、まずはビジュアルと香りが一致した。その香りはレンゲが口元に近づく距離に比例して大きくなってくると、口に含んだ瞬間に鶏主体の味わいとなってビジュアルと香りがと旨みの全てが脳内で合致した。そんな中に独特の野趣も感じるのは鴨も使われているのだろうか、鶏だけではない厚みも出ている。かなり甘みとコクを際立たせた設計図となっているが、合わせた醤油ダレが酸味を持っているので飲み込んだ後は意外とさっぱりしていて飲み心地のとても良いスープだ。

続いて麺を持ち上げでみると、麺上げまでジャスト60秒の中細ストレート麺が現れた。箸先からも強いハリを感じられ、麺肌には多めの鶏油をまとって光り輝いている。そんな美しい麺を一気にすすり上げると、麺自体は軽やかな口当たりではあるが、鶏油が潤滑油となっているのでスピード感がある。やや低めの加水率と思われるが、淡白な印象の舌触りをサポートするように鶏油が潤いを与えてくれる。この組み合わせが功を奏して順調に箸が進んで食べ飽きさせないが、どこかで似たようなラーメンを食べた事を思い出した。それは都内はもとより、最近では横浜にもオープンした出店ラッシュが続いている「らぁ麺 はやし田」のラーメンだった。思い返せば初見のビジュアルもワンタンがなければ瓜二つだったので、何らかの関係性でもあるのだろうかと思ったが定かではない。

次にそのワンタンを口にしてみると鶏に特化しているかと思いきや、豚ひき肉で仕込まれていた。生姜などの香味野菜は控えめにして豚ひき肉の旨みで勝負してある。ワンタン皮から透けて見える赤身の強い肉質は、鮮度が良いので豚肉本来の旨みだけで十分に味わい深いワンタンとなっている。包んだ皮の滑らかな舌触りとパワフルな肉餡のコントラストが食感の面でもインパクトを残してくれた。

それに比べると二種類のチャーシューは好みから外れていた。まずは鶏ムネ肉の方だが、低温調理なのだろうがパサついてしまっている。温度設定か加熱時間の長さなのか分からないが、鶏ムネ肉のタンパク質が固まってしまっていた。下味の希薄さも手伝って味気なさばかりが目立っていた。一方の豚肩ロースも同じ低温調理と思われるが、こちらもしっかりと加熱されていた。もしかしたらレアチャーシューだったのかもしれないが、盛り付け方がスープに浸されているので熱々のスープで加熱が進んでしまったとも思えたが確かめる術はない。味も薄いので両者ともに物足りなさが残ってしまうチャーシューだった。

また味玉にも「はやし田」を思い起こさせる要素があったのだ。それは黄身の色の濃さがパプリカ色素による卵だったので、グループ店でも使われている〝マキシマムこいたまご〟だと思われる。そんな共通点からも、ついつい修行先を想像してしまった。そんな味玉は非常に柔らかい白身と、とても大きな黄身が印象的だ。歯を立てずとも唇の圧力だけで割れるような味玉は、漬けダレはしっかり浸透しているが不思議と浸透圧による硬化をしていない。好みの熟成感はなかったが面白い仕上がりを見せる味玉だった。

メンマも見慣れた感の拭えない穂先メンマで仕込まれていて、薄味ならではの発酵臭が残してあるタイプだった。香りと食感の両面で程よいアクセントとなっていた。

薬味は青ネギを使われているが券売機のメニューにある九条ねぎが販売中止になっていたので仕入れが不足していたのだろうか、残念ながら少なめに添えてあるだけだった。さすがに香りも高く舌触りも繊細だったので、次回は追加したいと思える抜群の薬味だった。

中盤からも慣れ親しんだと言っても良いような確立された味わいのままにスープと麺には満足だったが、チャーシューのコンディションか今回分だけかもしれないが好みと違っていたのが採点が下がった理由だと思いながら箸を置いた。

店を出る時にもう一度券売機を見直してみると試作中のメニューなどもあるようなので、多彩なジャンルのメニューで地元ファンに根付く事を想像する一杯でした。

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